高畑敦子の会見に思う 親の責任と子供への愛情

高畑敦子の会見に思う 親の責任と子供への愛情

8月23日、女優・高畑敦子さんの長男高畑裕太容疑者が強姦致傷罪で逮捕されるという、世間に衝撃的ニュースが流れました。26日に母親の高畑敦子さんが事件について記者会見を開きました。その質疑応答に波紋が広がっています。

22歳の成人した我が子の連帯責任を親が負うことについて、重大な犯罪を犯した子供に対してもなお愛情を示す母親について、賛否両論の声が上がっています。同じ親として思うところを綴ってみました。

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求められる親の責任の取り方

「成人した子供の罪に対して親が謝る必要はない」という声はあります。その声はあっても、会見を開いて息子の不祥事を世間に謝罪するということは、必要だったと思います。被害者の方のことを思うと決して許されることではありませんが、愛情深い母親を努めてこられたのだと思い、見ている側も胸が苦しくなってしまうほどです。

欧米では日本とは違い、成人した子供と親を切り離して考える、いわゆる個人主義のようです。欧米は多方面で技術や考え方が進んでいるので、親子関係の考え方においても欧米に見習う必要があるのでしょうか?日本の考え方が遅れているだけなのでしょうか?

今回のケースは親子ともにテレビへの露出度が高かったことから、欧米のように親は通常通り仕事する、というものでは、日本では嫌悪感というか、切り離して考えにくいと思います。親を見たら子供の事件を思い出す、という日本社会の中では仕事を与える側が例え容認しても、制裁は視聴者にゆだねられることになります。

事件以前の高感度が高いのも手伝って、高畑敦子さんの仕事の需要は続くのかもしれません。仕事の面で親が制裁を受けること=子供の不祥事の責任を取る、ということではないような気がします。では、何をすべきか、一視聴者として、母親として、子供として、個人的に以下のように思います。

原因を追及する

親が責任を取れるとするなら、子供の幼少期までの育て方に対し振り返り、自身の育て方の何がいけなかったのだろうかということを追求することだと考えます。欧米のように個人主義にして、「成人した大人がしたことだから、親の私は関係ない」というスタンスでは原因がわからないままなので、次なる悲しみを生みかねません。

もしくは、原因が分かっているからこそ逃げの姿勢を貫くのかもしれないとも思います。では、「成人した大人が…」というのは、親側の都合のいい言い訳が社会的に蔓延したのであって、子供側は納得していないのではないかと思います。それが通用するなら、19歳の誕生日直前なら犯行を犯しても罪は軽くすまされるのか、その翌日に犯行を犯すのと何が違うのか、といった計画的な犯罪を助長することにならないかと懸念します。

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親側の愛情の一方通行は危険

親がどれだけ愛情深く接しても、子供が受け取ってくれていなければ逆効果です。仕事が忙しく祖父母に面倒を見てもらっていたことを事件と関連付けて考えるのは違うという意見もありますが、果たしてそうでしょうか?

子供を産んで間もなく仕事に復帰することは、現代では社会的に女性からの羨望の眼差しを受ける傾向にあります。子供を産んでからも仕事を続けることは、現代の女性の生き方、自己実現になっています。お給料をもらって大事な子供を育てていくのですから、仕事は確かに大切です。ですが、立ち止まって考えたいことがあります。優先順位は合っているのでしょうか?仕事をする時期は本当に「今」じゃないといけないのでしょうか?

長期的に見て、親にとって子供にとって母親の早期の社会復帰について考えさせられます。問題を起こす一因となるのなら、代償はあまりに大きいです。結局このような形で大事な仕事を奪われてしまうのですから。

もちろん祖父母に育てられた人全員が道を逸れるとは限りません。シングルマザーは仕事をするにあたって祖父母の協力が必要不可欠です。「高齢の祖父母に無理を言って預かってもらっているのだから」と、祖父母側の負担も考えることになるでしょう。祖父母でなくても親に代わる養育者に育てられることについてであれば言えることですが、幾つか問題点が挙げられると思います。

  1. 幼少期の養育者の頻繁な交替が子供の精神に与える影響
  2. 一世代飛び越えた孫育てに過保護な養育傾向
  3. 親が子の成長を把握できない

森三中の大島美幸さんのご主人で、放送作家の鈴木おさむさんは、自身のブログにて「子供自身も親に対して責任がある」という意見を述べておられました。なるほどと考えさせられました。この言葉は、成人した子供自身が親からの自立心を奮い立たせるものだと思います。

このことを子供に幼いころから伝え教える教育が必要だと思います。その教育を親が怠った場合または教育が子供に伝わっていなかった場合に、子供は道を逸れていくのだと思います。もしくは、親だけが「親孝行をしなさい」というスタンスだと失敗する可能性が高いと思います。

まず、親が「子供を一人の人間として尊敬する」というところから始まると思います。

高畑敦子さんは会見で「人を傷つけない、人に迷惑をかけない、人に感謝する、ということを教えてきたつもりです」とおっしゃっていました。実際に伝えてこられたのだと思います。親は、皆教えてきていると思います。人間として最も大事なことですから、責任感のある親なら伝えないはずはありません。

ですが、伝え方次第で、子供にはねじ曲がって伝わる可能性があるということが子育てにおいて最も難しいことではないでしょうか。

例えば、忙しいからと言って家事をしながら片手間に伝える、子供が何か問題を起こした時にだけこんこんと伝えるなどは、子供は自分が軽視され、問題児扱いされているように思えて、誤解を生じさせる可能性があります。ではどうすればよいのでしょうか。

一つに、子供と心通わせる時間を作ることが挙げられます。皆さんは子供の為に毎日どのくらいの時間を作り出してあげられますか?30分ですか?1時間ですか?子供と真摯に向き合って心通わせることができる時間を、例え数分であっても作りたいものです。

一緒に遊ぶにせよ、今日の出来事を話すにせよ、子供の目を見て子供の為に時間を取って過ごす努力を見せることが大事だと思います。この親の接し方に「自分は親が忙しい時でもわざわざ時間を作って接してもらえる、親にとって私は大事な特別な存在なんだ」と子供は認識することができます。

今している仕事は何の為でしょう?子供と生活するため、子供の将来の為、子供の…そう、目の前にいるお子様の為と答えるご両親は多いのではないでしょうか。尽きつめて考えていった先に残るものを、後回しにすることなく一番に優先して考えてあげられる世の中にしていきたいものです。それは、親子の間だけではなく、社会全体で取り組んでいきたい課題の一つです。

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親の愛情とは何か

この事件は、一人一人が家族の在り方を深く考える機会となりました。テレビで見ていた有名人が起こした事件ということで、どれだけ社会的に影響することか子供でも理解しやすいと思います。

子供への愛情は、何かやらかした時にお金を出すなどして責任を取ってあげることではなく、お金に変えられない密な時間を少しずつ育んでいくことなのではないでしょうか?家族団らんを通して日頃から大切なことを子供に伝えていきたいものです。

ターゲットが自分の子供じゃなければ良いというこことではなく、被害者も加害者も無くなる社会を今、親という最も尊い仕事を与えてもらった私たちが作り上げていく時なのではないでしょうか。

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